■住まいのライフサイクルを考慮に入れる
■屋根の定期点検とメンテナンス
■葺き替え時期の目安
■定期点検のポイントーーカビ・サビ・コケ・ズレ・ワレに注意
■地震にそなえる
■屋根のリフォーム
■雨漏り、結露の対策
■雨樋の対策
■換気、断熱の対策 |
■住まいのライフサイクルを考慮に入れる
屋根以外の壁、屋内などのリフォームとの兼ね合いを考えながら屋根のリホームをします。
木造住宅は手入れをしっかりすれば、50年位はもつといわれています。
しかし、メンテナンスにかかる費用は、相当な額になりますので、住まいの他の壁、屋内などのライフサイクルを考慮に入れてリフォームを行うとトータルとして安くあがります。
例えば、屋根のリフォームを行う場合、足場を組んでリフォームを行うと割高になるので、壁などのリフォームも合わせて行なうと足場を組むのは1回ですみ割安になります。
■屋根の定期点検とメンテナンス
屋根は家を太陽の熱や風や雨から守り、非常に負担のかかる部分です。
いぶし銀の屋根ですと夏の瓦の表面温度は70度近くにもなります。
屋根と天井の間の小屋裏も50度位まであがります。
これらに耐える永遠の屋根というものはありません。
屋根瓦は時間とともに痛んでいきます。
これは自然の劣化ですが、その他、設計上のミス、施工上のミスなどにより屋根瓦が本来の時期より早く痛む事もあります。
また、雨漏りがあると、確実に家の寿命を縮めます。
人間の体と一緒で、屋根の定期点検をおこない、早い目に結露、雨漏りなどの兆候を見つけてこまめにメンテナンスすると屋根も家も長持ちします。
屋根瓦の割れやズレを放置し、構造材に水がしみ込むままにしておくと、カビなどが生え、柱などが腐りますので注意が必要です。
柱が腐ってからでは大掛かりなリフォームになりますので、そうならないうちに、こまめに点検、補修しましょう。
■葺き替え時期の目安
屋根材は主に日本瓦、化粧スレート瓦(コロニアル)、セメント瓦、金属の屋根に大別されますが、
種類別にみていきますと
◎日本瓦
5年ごとに点検、痛んだ所を補修をすれば、相当の期間持ちます。
◎化粧スレート瓦(コロニアル)
化粧スレート瓦は、5年位から色あせが始まり15年から20年に一度は葺き替えしなければいけません。
◎セメント瓦
5年ごとに点検、塗装部分のハゲをみます。日本瓦よりは耐用性は劣りますが、相当の期間持ちます。
◎金属屋根
カラー鉄板、ガリバリウム鋼板などですが、塗装した部分のハゲを見ます。
屋根材によって異なりますが、亜鉛鉄板で10年以上持ちますが、5年位ごとに塗装するする必要があります
●定期点検のポイントーーカビ・サビ・コケ・ズレ・ワレに注意
屋根材は主に日本瓦、化粧スレート瓦(コロニアル)、セメント瓦、金属に屋根に大別されますが、屋根材ごとにみていきますと
◎日本瓦の屋根の場合、
・コケやシダが屋根の上に生えていないか、瓦のワレ、ズレがないか、棟などの漆喰(しっくい)がはがれおちてないか見ていきます。
屋根にコケや植物が生えていると、毛細現象を起こし、屋根瓦の隙間から、水が入り込み雨漏りの原因となっていきます。
風流だからといってシダなどを放置しておくと、雨漏りの原因になりますので注意しましょう。
棟などの漆喰(しっくい)のはがれは一目でわかるのですが、平気で放置している家を時々見かけます。
・軒先のライン歪み・屋根面のデコボコをみます。
軒先の歪みやデコボコがあると野地板が痛んでいる可能性があります。
野地板が痛み、瓦の重さに耐えられなくなり、へこんでいき、屋根面にデコボコができていきます。
・屋根と壁の取り合いの部分も雨漏りしやすい個所なので注意してみます。
板金などで覆いがしてあるのですが、この隙間部分から雨水が侵入して、壁などにしみ込んでいきます。
・台風の後は、屋根に割れやズレがないか見てみます。
下から目で確認し、雨漏りしやすい箇所を点検してみましょう。
梯子をかけて屋根に登って点検すればいいわけですが、瓦を痛めないそれなりの登り方があります。
まずは、近くの高いとこから望遠鏡などで屋根を見て見てみましょう。
◎化粧スレート瓦(コロニアル)の場合
・屋根の塗装の色褪せをみます。色褪せしたら塗装します。
・屋根の部分以外の棟やケラバ部分の金属板の鉄板などをみます。
この部分が錆びて腐食している場合、腐食がひどくなるとやがて落下します。
◎セメント瓦の場合
・屋根材の色あせを見ます。
瓦表面の塗料がはげ落ちて、見た目にカスカスの感じになってきます。さらに放置しておくとボロボロになり、強く押しただけで壊れるようになります。
瓦に割れやヒビがないかを見ます。
カスカスになってくると、ちょっとした衝撃でヒビが入るようになります。
◎金属屋根の場合
塗装のハゲ、サビがないかみます
サビを放置しておくと、最終的に屋根に穴があきます。
■地震にそなえるーー耐震工法
阪神大震災以降、地震に強い屋根、屋根瓦が意識されるようになりました。
土葺き工法で作られた屋根が多く倒壊したため、屋根の軽量化が意識されるようになりました。
●屋根の軽量化
◎引掛け桟瓦葺き工法でリフォームする場合
従来は屋根を葺く場合、土葺き工法といい、野地板の上に土を載せてこの上に瓦を葺いていましたが、この土を取り除いて、野地板に引掛け桟木をとりつけ、これに瓦を打ちつけます。
葺き土を取り除く事により、家にかかる荷重が半分から1/3になります。
また、引掛け桟木と野地板の間に空気のスペースを確保しますので、断熱効果も確保できます。
土葺き工法は野地板と瓦の間に土を接着剤代わりに葺きます。土葺きは、遮音性が高く、断熱性が高いのですが、土を葺く分だけ重たくなり、構造材にその分負担をかけます。
築年数が長く、老朽化が進み、耐久性、耐震性に問題が出てきた場合、葺き替えを機に引掛け桟瓦葺きに変えるのも一案です。
引掛け桟瓦の荷重43〜45kg/u
土葺き工法の荷重85〜110kg/u
土台がしっかりして家の構造の強度があれば土葺きでも問題ありません。専門家に相談してみましょう。
◎日本瓦屋根から、化粧スレート屋根、金属屋根への葺き替え
築年数が長くなることにより、柱、土台などの構造体が弱り始めたとき、構造体の荷重を軽減するために、化粧スレートや金属屋根に葺き替えることもできます。いずれも荷重負担は半分以下になります。
■屋根のリフォーム
どの屋根材を葺くかは、屋根の勾配と家を支える構造材の耐久性がポイントです。
また、壁との調和も考えていく必要があります。
現在は様々な屋根材が開発されており、リフォームの際に、自分のイメージに近い家の外観を作ることも可能となって来ました。
家の外観も、屋内のリフォームと同じで、自分たちの好みに応じて変えていきましょう。
また外壁も、さまざまサイディング材が開発されておりますので、屋根材と壁材を変えれば、リフォームで家の外観をかなり柔軟に変える事ができます。
日本瓦の場合は、屋根の吸水性がよいのである程度の勾配が必要です。ある程度勾配がないと瓦が雨水を吸い込んでいきます。
また、建物の強度をチェックする必要があります。
一方、金属屋根は水を全く吸い込まないので、屋根の勾配がなくても問題ありません。
◎日本瓦の形や色や材質を変えてみる。
日本瓦の形には、本葺き瓦、和型J型、S型瓦、F型瓦があります。
S型瓦は元来スパニッシュ瓦と呼ばれていましたが、日本で独自の改良が進んでいます。
F型瓦(フレンチ型瓦、平板瓦)はフランスからきた瓦ですが、これも改良が進み、FはFlatの略となっていて、平板瓦ともいわれています。
F型瓦(フレンチ型瓦、平板瓦)、スパニッシュ瓦など葺き替え時期に瓦の種類を変えてみるとモダンな感じになります。壁もそれにあわせて明るめの色に塗り替えれば、違う家のように見えます。
日本瓦の場合、母屋をいぶし銀、離れや車庫などを釉薬瓦などにするなど、かなり柔軟に変更できます。
◎セメント瓦
モニエル瓦が代表格ですが、日本瓦から葺きかえると西洋風の家の外観になります。
◎化粧スレート
屋根と壁を同時に変更すると、見違える様になります。
屋根材、外壁材も豊富に種類がありますので、かなり自由にデザインを変える事ができます。
◎金属
これまでは、金属屋根といえば、トタンか銅板でしたが、各メーカーの開発が進み、基本素材となる金属の材質、表面処理のメッキ、その上に塗る塗料の組み合わせによって、様々な金属屋根があります。
最近の傾向として、ガルバニウム鋼板製の屋根材をスレート屋根にカバールーフ工法で覆うと違った雰囲気の外観になります。
ガルバニウム鋼板とは、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の合金を溶融メッキした鋼板のことで耐久性、耐食性があり、汚れがつきにくくメンテナンスが簡単ですが、断熱性に問題があります。
■雨漏り、結露の対策
天井のシミが即、雨漏りの兆候とは限りません。
換気がうまくいってない小屋裏の結露も考えられます。
これらを放置しておくと、カビがはえ、ダニが発生し、構造材に水がしみ込むと、垂木や柱が腐り、家に重大なダメージを与えかねませんので、早めの対応が重要となります。
◎結露
結露は、空気に含まれている水蒸気が、急に冷やされる事によっておきます。
温度が急に下がる事によって、その温度で、含まれる水蒸気の量より多い水蒸気があるとその分が水となって、壁などに水滴となって付着します。
冷たい缶ビールを冷蔵庫から取り出すと、缶の周りに水摘がついたりするのがそれです。
これが、屋根裏や壁の内側で頻繁に起こるのですから、木などにカビがついてこれを水分として繁殖していきます。
ですから、結露は雨漏りではありませんが、軽く見ずに、なるべく早く対処しましょう。
◎雨漏り
雨漏りは、雨漏りしている個所のすぐ上から水が漏れているとは限りません。
通常は、瓦に割れやずれがあると、雨水は瓦屋根の下に侵入してきますが、下葺き材があり屋内に侵入してきません。
しかし、下葺き材が痛み腐ってくると、雨水が野地板にしみこみ、雨水が垂木、柱を伝って天井や壁にシミがで出てます。
通常は、この段階で初めて雨漏りに気づくことになります。
これは典型的な例ですが、実際の原因はさまざまです。
壁に打ち付けた釘が錆びて、壁と釘の間に微妙に隙間ができ、そこから雨のたびに雨漏りし始める場合もあります。
◎天井のシミができてきたら要注意です。
天井や壁にシミが出るということは雨漏りの結果であり、原因ではありません。
その原因や、被害の程度や内部の状況はきちんと調査してみないと分かりません。
シミは大きくても、場合によっては修理は簡単にすむこともあります。
屋根や壁から侵入した水は柱や壁の内部を伝わってどこに出てくるか分かりません。
天井を開けてみて、とりあえず様子を見てみましょう。
実際の雨漏りの原因は複雑な場合が多いので、検討がつかない場合は専門家にまかせた方がよいでしょう。
◎外観からも雨漏りしやすいか見当がつきます
瓦に割れやズレがあると、雨のたびに同じ経路を伝って野地板を腐らしますので、野地板が瓦の重みに耐えられなくなり、屋根の面が歪みデコボコしてきます。
軒先に近い部分であれば、軒先のラインが歪んできます。
◎壁も見てみる
壁のヒビ、割れ目ができていないか見てます。
簡単なものなら市販のコーキング剤で自分でヒビをふさぐこともできます。
日曜大工の量販店にあります。
◎雨漏りしにくい屋根の形
シンプルイズベストです。単純な構造の屋根です。
◎雨漏りしやすい屋根の形
屋根と屋根の谷の部分のある家です。L字型の家、T字型の家などです。
屋根と屋根の谷の部分にしいた雨の通路の銅板に傷がつき、しだいに腐食し、やがて穴があきます。
■雨樋の対策
落葉が排水口に詰まり、雨が降ると、雨樋から水が溢れて、壁などをしたって流れていきます。
壁のヒビなどがあるとそこから溢れた雨水が侵入し、内部の構造をいためていきます。
落ち葉などは自分で取る事がでことができますので、日頃から心がけてみておきましょう。
■換気、断熱の対策
屋根の断熱が悪く、夏熱く熱い、冬寒い場合、結露が起きやすくなります。
換気棟、通気口などをつけて換気を小屋裏の換気をはかりましょう。
小屋裏は、夏には50度位まで温度があがりますの、このような状態で、構造材が水に濡れていると痛むのは早いです。
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